気候変動対策
気候変動は人類にとって大いなる脅威です。現在、飛行機での旅行は世界全体の排出量の3%以下を占めていますが、弊社はその影響を最小限に抑え、カーボンニュートラルな成長に向けて業界を牽引する義務があることを認識しています。
私どもは、2050年までにCO2排出量ゼロを達成することを約束しています。弊社はこの目標を設定したアジアで最初の航空会社の一つです。持続可能な航空燃料の使用を率先し、新技術や低燃費の機材に投資し、CO2排出量をオフセットし、地上での排出量を削減することによって、この目標を達成します。
持続可能な航空燃料とは?
持続可能な航空燃料(SAF)は、農業残渣、廃油、都市固形廃棄物、産業廃棄物ガス、その他の非化石炭素源など、持続可能で再生可能な資源から発生する化石ジェット燃料に代わるクリーンな燃料です。使用する技術にもよりますが、SAFには循環過程での炭素排出量を最大100%削減できる可能性を秘めています。これは、生産、流通、使用の各段階で発生する炭素排出量の合計に基づいて算出されたものです。
廃棄物から翼へ:Fulcurm BioEnergyでのSAFへの投資
キャセイパシフィックでは、10年以上前からSAFの発展を支援するために先駆的な取り組みを行ってきました。2014年には、都市ゴミを持続可能な代替燃料に変換する技術の開発とその商業化における世界的なパイオニアである米国の持続可能なバイオ燃料製造企業、Fulcrum BioEnergy社に航空会社として初めて出資しました。10年間にわたり110万トンのSAFを購入することを確約しています。2021年には、私どもが使用している総燃料消費の10%にSAFを使用するコミットメントを再確認しました。
回収
都市ごみが回収されます。
分離
資材はリサイクルされます。ジェット燃料に適した廃棄物が統合されます。
変換
廃棄物は熱化学法によってジェット燃料に変換されます。
搬送
燃料は混合され、検査されてから、空港に運ばれます。
80%の削減
温室効果ガスの排出量が少ないSAFは環境に優しい燃料です。
また、お客様が持続可能な道を選択できるよう、法人企業むけSAFプログラムも立ち上げました。
弊社は、航空機の脱炭素化に向けた画期的な技術開発を加速させるために設立された非営利団体「航空気候タスクフォース」の創設メンバーです。
機材の刷新とテクノロジーの進化
弊社は機材の性能を常に見直し、燃料効率の良い新型機、最新技術、継続的な運航改善へ投資しています。今後導入予定の新機材:
A350-900/1000 48機
より軽く、航空力学に基づいたデザインで燃費効率が25%向上
A321neo 32機
燃費効率が20%向上
ボーイング777-9 21機
最大21%の燃費が改善。
また、より新しく、よりスマートな技術で、排出ガスの削減に取り組んでいます。
ペーパーレスなコックピット
すべてのフライトで紙のマニュアルに代わってタブレットを導入し、年間100万リットルの燃料と4,000トンのCO2排出を削減しています。
地上での排気量の削減
2030年までに32%、2035年までに55%の地上での排出量を削減します(2018年比)。2022年には削減ロードマップを策定する予定です。
再生可能エネルギー
キャセイシティの屋上にはソーラーパネルを設置し、毎年15万kgのCO2排出量を削減しています。
お客様ができること FLY greener
弊社は、2007年にカーボンオフセット・プログラム「Fly Greener」を導入しました。仕組みは簡単です。このプログラムは、飛行機で移動する際に発生するCO2を、他の場所で発生する同量のCO2の削減または防止プロジェクトへ投資することで相殺(オフセット)できるようにするものです。プロジェクトには、バングラデシュでの調理方法の改善やインドでのクリーンエネルギーの創出などがあります。
弊社のCO2計算機で、お客様のフライトによるCO2排出量を計算し、CO2オフセットに必要な金額を表示します。
また、法人のお客様には、出張に伴う排出量オフセット用のソリューションも提供しています。詳細は、sustainability@cathaypacific.comまでお問い合わせください。